十八意所伺察
原文:いかにして十八の意の伺察する所となるか。謂わく、眼が色を見て已り、若し適悦を生じ、若し憂悩を生じ、若し捨に住するが如し。かくの如く六根、各々彼に縁り、適悦等の三つ、これを十八の意の伺察する所と名づく。
釈:伺察とは観察・了別・了知・覚受を指す。眼根が色塵に触れた後、眼識と意識が色塵を了別し、若し喜悦あるいは憂悩の心境を生じ、或いは喜憂なき中間の覚受状態に住すれば、三種の感受が現れる。これが根・塵・識の三者が三界に対応する所以である。耳鼻舌身意の他の五根も、眼根と同様に、根が塵に触れ、識を生じ、識心が覚受を現じ、喜悦・憂悩・無喜無瞋(捨)の三類の心態を生ず。各五対十五界を分かち、合わせて六対十八界となる。各根が塵に触れた後には根・塵・識の三界を有し、六根が六塵に触れることを合わせれば十八界となり、それぞれ苦楽捨の三種の受を生ず。これを十八意所伺察と為す。
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