(一)原文:時に須深は黙然として請いを受け、王舎城の迦蘭陀竹園に赴く。時に多くの比丘達は房舎を出て、露地にて経行していた。その時、須深は多くの比丘の元に至り、このように申した。「諸尊者よ、私は今正法において出家し具足戒を受け、梵行を修めることができましょうか」と。時に多くの比丘達は彼の須深を引き連れ、世尊の御所に参じ、頭を地に付けて礼拝し、退いて一隅に立ち、仏に申し上げた。「世尊よ、今この外道の須深が正法において出家し具足戒を受け、梵行を修めようと願っております」と。その時、世尊は外道須深の心の思いを知り、諸比丘に告げられた。「汝らはかの外道須深を度し、出家させよ」と。時に諸比丘は須深を度すことを承諾した。
釈:外道の須深は外道たちの要請を受け、王舎城の迦蘭陀園に赴き出家を志した。この時、多くの比丘達が房舎の外に出て、露地で経行していた。須深は比丘達の傍らに進み出て言った。「諸尊者よ、私は今正法において出家し具足戒を受け、梵行を修めることができますでしょうか」と。すると多くの比丘達は須深を導き、世尊の御所に参じ、頭を地に付けて礼拝し、退いて傍らに立ち、仏に申し上げた。「世尊よ、今この外道須深という者が正法において出家し具足戒を受け、梵行を修めようと願っております」と。この時、世尊は既に外道須深の心中を察知され、諸比丘に告げられた。「汝らはこの外道須深を度し、出家させるがよい」と。諸比丘は須深を度すことを承諾した。
原文:出家して既に半月を経た時、一人の比丘が須深に語って言った。「須深よ、知るがよい。我々の生死は既に尽き、梵行は立ち、為すべきことは為し終え、自ら後に生を受けないと知りました」と。時に須深は比丘に尋ねた。「尊者よ、どうすれば欲を離れ悪しき不善の法を学び、覚有り観有り、離生の喜楽を以て初禅を具足し、諸漏を起こさず、心善く解脱することができるのでしょうか」と。比丘は答えて言った。「そうではない、須深よ」と。
釈:出家して半月が過ぎた頃、一人の比丘が須深に語った。「須深よ、知るがよい。我々比丘の生死は既に尽き、清浄なる梵行は確立され、為すべきことは全て為し終え、後世の生を受けることがないと自覚した」と。須深は比丘達に尋ねた。「尊者よ、如何に修学すれば貪欲と不善の法を離れ、覚有り観有りの境地を達し、欲界を離れて喜楽を生じ、初禅を具足し、一切の煩悩漏を生じさせず、心善く解脱できるのでしょうか」と。比丘達は答えた。「解脱はそのように修するものではない、須深よ」と。
原文:更に問うて言った。「如何にして覚有り観有りを離れ、内に清浄なる一心を得、無覚無観の定より喜楽を生じ、第二禅を具足し、諸漏を起こさず、心善く解脱することができるのでしょうか」と。比丘は答えて言った。「そうではない、須深よ」と。更に問うて言った。「如何にして尊者は喜びを離れ心を捨て、正念正智に住し、身心に楽を受け、聖者の説く捨を具足し、第三禅を成就し、諸漏を起こさず、心善く解脱することができるのでしょうか」と。答えて言った。「そうではない、須深よ」と。
釈:須深は更に問うた。「如何にして覚有り観有りの境地を離れ、内に清浄さを得て一心に住し、無覚無観の定より喜楽を生じ、第二禅を具足し、一切の煩悩漏を生じさせず、心善く解脱できるのでしょうか」と。比丘は答えた。「解脱はそのように修するものではない、須深よ」と。須深は更に問うた。「尊者よ、如何にして喜びを離れ心の執着を捨て、正念正智に住し、身心に楽を受け、聖者の説く捨を具足し、第三禅を成就し、一切の煩悩漏を生じさせず、心善く解脱できるのでしょうか」と。比丘は答えた。「解脱はそのように修するものではない」と。
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