羯羅藍は如何にして生じるのか。
原文:大王よ。もし時に女性が、内心において思惟する如く、かのプルシャ(有情)を慕い、かのプルシャもまた愛楽を生ずれば、二つの和合によって羯羅藍は生ず。また思惟すべきは、相似の和合によって生ずることがあろうか。そのようなことは決してない。二人の女性ではあり得ず、二人のプルシャもまたあり得ない。もし彼と彼が思惟するだけで生ずるならば、これもまたあり得ない。自體は実体なく、相応しないが故に。
釈:大王、もし女性が心中で他の人(男性)を思慕し、その男性もまたこの女性を愛楽すれば、両者の和合によって七日以内の羯羅藍(受精卵)が生じます。もし両者が別々の場所にいて、ただ内心で和合を想うだけで身体の接触がなければ、受精卵が生じることは決してありません。実体ある接触がなければ、如来蔵は虚しく地大や五大の種子を顕現させ、存在しない受精卵を執持することはできないからです。
二人の女性が和合しても羯羅藍が生じることはあり得ず、二人の男性が和合しても同様にあり得ません。いかなる二人が互いに慕い合うとも、実際に和合しなければ羯羅藍が生じることは更に不可能です。実体ある色身がなく四大が具わらなければ、因縁が備わらない故に羯羅藍は生じ得ないのです。
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