衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2020年12月05日    土曜日     第4 回の開示 合計2871回の開示

父子合集経講話(四四)

風の特性と機能

風の特性は軽やかに漂うことです。風が吹き付ける時、歩くことも自転車を漕ぐことも速やかになります。風が吹けば軽い物は空中に舞い上がります。風にはまた動揺させる特性があり、物体を不安定にし動転させます。私たちの身体が活動できるのは、体内に風性が存在するからです。風性がなければ四肢も動かせず、言葉も発することができません。

言語はどのように生じるのでしょうか。内心に覚観や感受が生じれば、言葉で表現しようとします。すると体内に風が生起し、その風が臍に触れ、さらに上昇して心臓と肺に触れ、さらに気管・咽喉・口に触れ、舌・歯・唇に至り、やがて言語が形成されます。風界がなければ言語は生じ得ず、風性が動きを起こすからこそ音声が発せられるのです。いかに多くの想念があろうとも、風の作用がなければ思想も表現できず、言語も生じません。身体内部に風性が存在するからこそ、風が動いて内臓器官に触れ、言語が発現するのです。

言語もまた虚妄なものです。言葉の一音一音はどこに潜んでいるのでしょうか。その所在はありません。言葉を発した後、その言語はどこへ消滅するのでしょうか。滅する所もありません。よって諸法はこのように虚妄であり、得るべきものは何もないのです。無所有より無所有へと至る理を超えています。一切の事理を分析推論すれば、私たちが触れる全ての事物がこのように虚妄不実であるとわかります。このような観行思惟を重ねれば、一切法空を証得し、我見を断じて初果を証し、次第に執着すべきものの無い境地に至るのです。

——生如法師の開示
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