座禅時に風の動性を体験する
体内の風は、ある時は身体の下方から上方へ上昇し、ある時は上方から下方へ下降し、また左から右へ、右から左へと流動します。これが風の動性であります。座禅を実践する際にこの現象を感知できるのでございます。気脈が活性化すると、その動きを明瞭に感じ取れるのです。気脈は即ち風であり、気脈が到達する場所に応じて身体の感覚が生起いたします。元来曲がった姿勢で座していたとしても、気脈が背中に巡り至れば、意識的に背筋を伸ばさずとも自然と姿勢が正されます。これこそが風の動性が身体を支配する作用の顕れであります。
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