無生法忍は、菩薩が心を明らかにし本性を見極めた後、初地の菩薩に修到した際に悟道によって生じる智慧である。初めて心を明らかにした時に証得する無生忍は、如来蔵が生滅せず生じることもなく、五蘊の身心は如来蔵が幻化したものであり、相の上では生があるが、実質は無生である。
初地に修到した時に得る無生法忍の智慧は、五蘊の無生のみならず、如来蔵の無生、世間の一切が無生であることを含む。この智慧は非常に広大であり、唯識種智と呼ばれる。世間の全ての法、全ての相は如来蔵から生じたものであり、自性を持たず、相の上では生があっても実質は無生であり、全て如来蔵の性質である。金の装飾品が全て金の性質であるように。
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