衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2018年08月30日    木曜日     第1 回の開示 合計805回の開示

静座礼拝の功徳

結跏趺坐の修行においては、まず足を正しく組み、仏前に礼拝する際の動作を極めて緩慢に行う必要がございます。身体で無理に足を押さえつけることで、気脈が両足を通過しやすくなり、気脈が通れば足は柔軟になります。このように結跏趺坐で礼拝する際、注意力が礼拝動作に向かっているため、足の痛みを感じることがありません。本来意識が足に集中していたものを、礼拝動作の一挙一動に完全に移行させることで、注意力が転移すれば痛覚は自然と消えるものでございます。

足が強制的に固定されることで心も安定し、気脈の通過が速まり、足の柔軟性が早く得られます。腰部も同様に、結跏趺坐で礼拝を続けるうちに気脈が通じ、次第に柔軟になり、全身が和らいでまいります。これにより坐禅時の苦痛が軽減され、修行時間を延長することが可能となるのでございます。

礼拝動作は可能な限り緩慢に行い、全神経を動作の細部に集中させることが肝要でございます。動作が遅ければ遅いほど、精神統一が深まり、妄念が生じにくくなります。心静まるにつれ気脈が巡り、身心が調伏され、坐禅時の精神集中も容易となるのです。この修行法は足腰を調え、散乱心を制御するのに極めて有効でございます。礼拝時に身体を畳に密着させると、背部の二条の筋が充分に伸長され、督脈を通る気脈の流れが促進され、病気が排出され健康を増進するのでございます。

緩慢な礼拝動作は気脈を本来の経路に導き、経穴を次々に開通させ、身体を柔軟健康に保ち病苦を除去します。筋が伸長されれば身体は軽安となり、心も清浄となり、寿命延長にも寄与するものでございます。この修行法は柔道やヨガと相通じ、色身を柔軟にし心境を調和させ、健康長寿を実現する所以であります。

礼拝時に背部の筋を徐々に伸ばすことで、動作が遅ければ遅いほど効果的に筋が伸長され、身体の柔軟性が増します。日常的に身体を動かさなければ、筋は短縮し身体は硬化するものでございます。

結跏趺坐による礼拝は背部のみならず、首筋・臀部・両足の筋までも伸長させます。初座時の身体の硬化は筋の短縮によるもので、修行を継続すれば次第に解消されます。特に年齢を重ねてからは身心を鍛錬し、全身の筋を伸長させることが肝要で、これにより身体は活力を取り戻し、心も自然に調伏されるのでございます。

礼拝修行の要諦は心念にあり、動作の細部に意識を集中させ、明覚を保つことにございます。この明覚を日常の行住坐臥に持ち続け、動中の定力を養えば、やがて公案参究の基盤が整います。心に公案を懸け、疑情が生起したならばこれを参究し、時至れば見性悟道に至るのでございます。これこそ動禅と称される重要な修行法であり、皆様の速やかなる証道を祈念する次第であります。

——生如法師の開示
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