如何にして現量で八識を証得するか

八つの識は全て形も相も無いものであり、八識を発見するとは、八識の運行する行相を発見することであって、八識の識体そのものを見ることはできません。風の喩えを用いるならば、八識は風のようなもので、我々は風そのものを見ることはできず、風の作用だけを発見できます。同様に、我々も八識そのものを見ることはできず、八識の作用だけを発見するのです。もし如来蔵のみが存在し五蘊が無い時、如来蔵は顕現することができず、この時仏でさえ如来蔵そのものを発見することはできません。

風が大樹を吹く時、木が揺れ動けば風があることを知り、風を証得します。五蘊は大樹そのものであり、七識自体もまた大樹となり得、また風ともなり得ます。識心は風の如く、五蘊というこの樹が揺れ動けば、識心の風が現前したことを知り、識心の風が存在することを知り、識心の風を証得するのです。意識もまた形も相も無いものですが、意識は自らの運行する行相と心所法を発見し、自らの思想念頭と心行を了別することができます。これらの識心と心行は全て形も相も無いものですが、了別性を有し、証得され感知され得るのです。

もし樹の揺れに基づいて風を証得するならば、この証悟は比量了別でしょうか、それとも現量了別でしょうか。もちろん現量了別です。樹が眼前で実際に揺れており、その揺れが確かに風の作用であるからです。これは他の法と比較する必要なく、直接的に了知できるのです。もし如来蔵の運作に基づいて如来蔵の心体を証得するならば、これも同様に現量であって比量ではありません。風が顔に当たり涼しさを感じれば風があることを知る、これは絶対に現量了別と証得であり、これ以外に風を現量証得する道はありません。

人が部屋で息苦しさを感じる時、部屋の酸素が不足していることを知り、屋外へ出て換気します。酸素不足を感じるのは現量了別でしょうか、比量了別でしょうか。確実に現量了別と証得です。自ら体験したことが最も物を言うからです。太陽の光が眩しいと感じて避ける時、自らの眼識が太陽光を見たことを知り、同時に眼識を証得します。眼前の物を見たことを自覚する時、それが眼識によって見られたことを知り、現量において眼識を証得するのです。

思惟する時、意識心が現前していることを知り、意識を証得します。これも意識自身を証得するもので、証自証分であり、自己反観力です。これは現量による意識の証得であって、比量による了知ではありません。水を飲んで涼しいと感じる時、この感覚は身識の覚りであり、現量において身識を証得するのであって、比量による了知ではないのです。従って次の結論が得られます：ただ今この時に了知し得るものは、比較によって得られた結論ではなく、全て現量の境界であり、親証なのです。

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