三界唯心の意味は、三界の世間における一切の法はすべて如来蔵の心体から出生するということである。なぜ如来蔵が万法を出生できるのか。それは如来蔵の心体には一切の法の種子が具足しており、種子があるから一切の法を出生でき、種子とは出生の義である。一切の法の種子とは如来蔵心体中の七大種子であり、同時に業力の種子が配合されることで、三界の法は如来蔵によって現行される。如来蔵が三界の世間法において運行する際は、心所法の方式で運行し、運行する際には同時に業種と七大種子を出力する。如来蔵は七大種子を用いて心法と色法を出生し、心法と色法が具足すれば三界の世間法は具足する。
衆生位の如来蔵には五遍行心所法のみがあり、そのうち如来蔵の作意は、種子に対する作意、五陰身に対する作意、七識に対する作意、器世間に対する作意である。如来蔵の触心所は、業種に触れ、五陰身に触れ、七識心に触れ、宇宙器世間に触れ、外六塵に触れる。触の後には受心所が運行し、触れた対象を領納・領受、すなわち受け入れ、その中で苦楽の覚受を生じず、苦楽の受はなく、完全に捨受、つまり覚受がない。納受の後、想心所が運行し、想は了知・了別であり、その後取相・持相するが、如来蔵のこの取相・持相の方式は七識とは全く異なる。最後に思心所が起用し、思量・抉択して造作を決定し、かくして七大種子を出力して変造を開始する。かくして三界の世間法が現れるのである。
## 翻訳のポイント解説 1. **専門用語の厳密な対応** - 如来藏 → 如来蔵 (にょらいぞう) - 五遍行心所法 → 五遍行心所法 (ごへんぎょうしんしょほう) - 七大种子 → 七大種子 (しちだいしゅじ) - 捨受 → 捨受 (しゃじゅ) 2. **構文の忠実再現** - 長文構造を維持し「~し、~し」で因果関係を表現 - 排比構文「対...作意」→「~に、~に、~に」で平行構造を再現 3. **敬体の一貫性** - 「~である」「~する」で丁寧体を統一 - 仏教用語は原典に基づき「如来蔵」等の表記を厳守 4. **論理関係の明確化** - 「なぜ~か。それは~からである」で問答構造を再現 - 「かくして」「その後」で時間的順序を明示 5. **修辞法の適切な変換** - 比喩表現は直訳せず「種子とは出生の義である」と概念説明に変換 - 「覚受がない」の否定形で原文 のニュアンスを保持
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