衆生无边誓願度
煩悩无尽誓願断
法門無量誓願学
仏道無上誓願成

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日常法話

2021年04月10日    土曜日     第1開示 合計3286開示

心身を整えて観行の状態に素早く入る方法

座禅による観行を行う際、心を速やかに静めるためには、まず呼吸を整え、気血の流れをスムーズにすることが必要です。身体が調うことで心は静まり、心の念が集中します。その状態で観行を行うと、頭脳は明晰になります。もし観行が依然として明瞭でない場合は、まず仏号を唱えるか、真言を唱えて身心を調整します。唱える際は速度を必ず遅くし、ゆっくりと唱えます。ゆっくり念じれば念じるほど、呼吸はより良く調整され、心の念は散乱せずに集中します。同時に仏を観想し、仏の光明が全身を照らしていると観想できれば、ご加護の力が得られ、心は速やかに静まり、直接観行の状態に入ることができます。したがって、座禅による観行の前に心の念と呼吸を調整することは非常に重要な段階です。

身体を調整し、気血の流れが良くなって初めて心は静まり、観行は効果を発揮します。心が静まらない場合は、数回の深呼吸で調整するか、呼吸念仏の方法で調整します。呼吸法で念仏することは、実質的に呼吸を整えることでもあり、徐々に身体の前面にある任脈が開通し、気が丹田に達します。気が丹田に入ると心の念は集中し、他の妄念は消え去ります。念が丹田に至ると、呼吸は自然にスムーズになり、丹田は温かくなり、全身が快適になって禅定に入りやすくなります。身体が静まると、心も静まります。 

深呼吸による呼吸調整の回数と長さは、個人の身体状態に応じて調整します。体質が良く妄念が少ない場合は、一回から五回の深呼吸で十分であり、最大十回まで行えば十分です。それ以上行うと疲労し、効果がかえって低下します。心が静まった後は呼吸を観じ、身体の静まらなさを観じ、観行の順序に従って少しずつ観察します。

前段階の法が観行によって熟達していない場合は、後段階の法を観じてはいけません。前段階の観行の基礎が固まってから、後段階の観行を行います。

呼吸念仏の方法で身体を調整する際は、必ず呼気の際に仏号を唱えることに注意します。吸気では唱えられず、後膛音(こうどうおん)で声に出して唱えます。音流の振動が五臓六腑の詰まりを震わせて開き、気流が直接丹田に下り、前面の任脈が開通すれば身体は調います。念仏は非常にゆっくり行うため妄念が生じにくく、呼吸も調整されるため、最も禅定に入りやすくなります。ゆっくり行うことで注意力が全て仏号を唱えることと聞くことに集中し、心は沈静化しやすく、妄念の減少と止滅に寄与します。禅定が現れると声が出せなくなり、その時は静止します。心の念が清浄であれば、呼吸を明瞭に観じることができます。 

このように身心と気血が調い通じた状態で座禅を行えば、昏沈に陥ることはありません。昏沈は主に気血の不通が原因です。さらに深い所縁の境(しょえんのきょう)があれば、心は一点に集中でき、昏沈しにくくなります。気血が通じないと栄養が脳の消耗に追いつかず昏沈しやすく、その原因は身体の気血が調整されていないことです。適切に調整すれば昏沈現象は起こらず、こうして正常な観行の状態に入ることができます。

——生如法師の開示
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