一切法は如来蔵性なり

仏が楞厳経において説かれたように、昼間の明るさも日色にあらず。では、懐中電灯の光明はどこから来るのでしょうか。

楞厳経において仏は説かれた：（一切の法は）自然性にあらず、因縁性にもあらず、皆如来蔵性である。世尊は特に例を挙げて説明された。太陽が天空に輝くも、光明は太陽から来るのではなく、光明は本来如来蔵性であると。つまり太陽が光を放つのは表面的現象であり、太陽の中に光明はなく、虚空にも光明はない。ただ因縁ある衆生の一部が光明を見ることができるのは、光明が如来蔵から来ることを示している。光明は太陽という縁を借りて、如来蔵より生じるのである。光明は色法であり、地水火風の四大種子によって構成される。如来蔵のみが四大種子を有し、光明を形成できる。太陽も虚空も四大種子を有さず、光明を生じることができない。故に光明は即ち如来蔵性である。

同様に、懐中電灯の光も懐中電灯から来るのではなく、懐中電灯の縁を借りて如来蔵より生じる。この光も地水火風の四大種子によって構成される。懐中電灯には四大種子がなく、虚空にも四大種子がない。光は如来蔵によって形成され、如来蔵から来るのである。万物は表面的にはある物から生成されるように見えるが、実際には龍樹菩薩が中観論において説かれたように：諸法は自ら生ぜず、他からも生ぜず、無因にも生ぜず。これは全て如来蔵より生じることを示している。これは地上の菩薩の道種智によって実証される内容である。

例えば草木は表面的には草木の種子から生じたように見えるが、実際には草木の種子も如来蔵によって生じられたものである。草木の種子には自体的存在性がなく、故に他の法を再生することはできない。四大種子がないためである。草木は草木の種子から直接生じるのではなく、草木の種子を縁として如来蔵より生じる。種子が草木を生むのは表面的な仮相であり、実際には全て如来蔵が四大種子を用いて生み出したものである。子供が表面的には両親から生まれたように見えるが、実際には自らの如来蔵によって生じられたのと同じである。

また例えば机や椅子は表面的には木板から作られたように見えるが、実際には如来蔵の四大種子によって形成される。木板も如来蔵の四大種子によって生じられたものである。生じられたものには自体的性質がなく、故に他の法を生じることはできない。家屋が煉瓦や瓦、土の調和によって生成されたように見えるのも、実際には如来蔵の四大種子によって形成され、如来蔵より生じられたものである。家屋を構成する各種材料も全て如来蔵の四大種子によって生じられ、皆如来蔵性である。一切の法の形成は究極的には如来蔵に帰着する。これこそ一点の誤りもなく、世尊の説かれた「全ては如来蔵性である」という真理に符合する。これが真の仏子であり、外道種性ではない。

この世界、あの世界、いかなる世界であれ、この物、あの物、いかなる物であれ、全ては如来蔵が直接に造り出したものである。しかし功績は全て如来蔵にあるわけではない。意根にも分け前がある。もし意根である末那識の作意と思惟がなければ、如来蔵は如何ともし難く、千般の能力があっても手段がない。この第一能変識と第二能変識が和合して一切の万法を演じる。如来蔵は末那識の心行を知り、私心なく無我である。末那識は全ての功績を掻き集め、我・我・我と主張する。盗人が他財を盗むが如し。これには第三能変識である意識も関与する。意識は絶えず計画を練り、分析推論し、如何に自らに有利かを考え、その後意根に献策する。意根はこれを知り、思量を重ね、最終的に決断する。六識が実行に移し、最終結果は意根が享受する。如来蔵は輪の外に立ち、これら一切を見守る。己とは無関係なる真の清浄なる主翁である。