衆生无边誓願度
煩悩无尽誓願断
法門無量誓願学
仏道無上誓願成

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日常法話

2018年05月10日    木曜日     第2 回の開示 合計463回の開示

「心が先に生ずるか法が先に生ずるか、心が先に滅ぶか法が先に滅ぶか(二)」

また、何が存在するが故に執着が生じるのかと思考し、そこから愛着が存在するが故に、貪愛の境界によって執着が生じると推論する。さらに、何が存在するが故に愛着が生じるのかと思考し、そこから感受が存在するが故に、苦楽不苦不楽の感受があるために貪愛が生じると推論する。また、何が存在するが故に感受が生じるのかと思考し、そこから接触が存在するが故に、六根が六塵に触れることによって感受が生じると推論する。さらに、何が存在するが故に接触が生じるのかと思考し、そこから六入が存在するが故に接触が生じると推論する。また、何が存在するが故に六入が生じるのかと思考し、名色が存在するが故に六入が生じると推論する。さらに名色が存在する要因を思考し、名色である受精卵が如何にして出生し成長するかを考察する。

彼らは思惟推論し、無明が絶え間ないが故に、意根が自らに執着し攀縁するため、中有身において胎内に入り、受精卵に住着すると結論した。しかし意根のみが入胎・住胎できるのか。もちろんそうではない。胎児もまた地水火風の四大種子によって構成されており、意根に四大種子は存在しない。如来蔵が四大種子を具え、物質的な胎児を形成するのである。如来蔵阿頼耶識がなければ、意根は入胎も住胎もできず、胎児を生成変化させることはできない。如来蔵が四大種子を出力して胎児を成長させるのである。意根にこの機能はなく、如来蔵が種子を出力して頭部・四肢などの身体器官を形成し、如来蔵が六識心の種子を有するが故に六識心が生じ、胎児に分別覚知性を与えるのである。

彼らはここまで推論し、名色が如来蔵より生じることを悟った。これが「名色縁識、識縁名色」の真実義である。これは十因縁法の内包でもあり、十二因縁法を逆推した結果でもある。では如来蔵は如何にして生じるのか。如来蔵に生滅はなく、法爾如是にして本来より存在し、これを生じさせる法は存在しない。縁覚の修行者は推論を重ね、如来蔵に至って遂に推論の限界に達する。彼らは悟るのである、如来蔵が五陰名色を生じさせたことを。これが「識縁名色、名色縁識」の因縁法である。

宇宙の器世間を構成する色法もまた地水火風の四大種子によって成り、これらの種子は全て如来蔵に存在する。全ての衆生の業縁が成熟する時、衆生の如来蔵が共に四大種子を出力し、共同で宇宙器世間を顕現させることにより、衆生は出生可能となる。では衆生が出生した後、生活に必要な物質的五塵は如何にして生じるのか。これは百法明門に関わる問題である。百法明門において説かれるように、色法は八識心王と八識の心所有法が和合して作用することにより生じる。八識心王は八つの心を含み、心所有法は五遍行・五別境・十一善法・六根本煩悩・二十随煩悩・四不定法から成る。色法は眼耳鼻舌身・色声香味触・法処所摂色、合わせて十一種を含む。

——生如法師の開示
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