心不相応行法とは何か（二）

如来蔵を触証する前に、まず暖・頂・忍・世第一法が現れます。暖頂忍世第一法とは、如来蔵を参究すること、あるいは阿含経における五蘊無我の理を修学することにより、次第に五蘊を我とする考えを内に否定し、智慧が徐々に清浄明朗となり、最終的に五蘊が我ならず我と異ならざることを完全に認め、我見を断除し、世間の凡夫を超越して世間第一の人となることを指します。

五蘊を完全に否定した後、七識を我とする考えを否定し、六根・六塵・六識を否定して初めて、真実の我を証得し、悟りを開いて心を明らかにすることができます。かつて禅宗の祖師が「五蘊を打ち死なせば汝に法身の活くるを許す」と説いたのもこの意であり、まず五蘊の真実性を否定し、五蘊を我とする我見を断ってこそ、清浄で真実なる法身が生き生きと心中に顕現し、即座にこれが自性であり如来蔵であり法身であることを確認できるのです。一死一活の後、成仏の基礎が確立されるのです。

二者の間には極めて短い時間、あるいは五蘊を否定する刹那に如来蔵を見出す場合もあり得ますが、それも我見を断った後のことです。世間一般には明心の時あるいは後に我見を断つと言われますが、実際には五蘊と七識を否定せずして如来蔵を証得することはできません。五蘊七識の迷霧が如来蔵の顕現を遮蔽し、魚目混珠の状態では、暫時真偽を弁別することができないからです。

一旦我見を断ち偽りを否定すれば、真実が躍り出て如来蔵を証悟します。偽りの五蘊を否定しなければ智慧の眼が現起せず、如来蔵を識別することができません。引き続き参究を重ね、我見を断除して初めて五蘊十八界に属さない如来蔵を見出すのです。これはおそらく一瞬の出来事に属するでしょう。