消業の方法と原理

問：因果の報いは寸分の狂いもなく、報いがないことや誤った報いはありません。では、経文や真言を唱えることで病人の回復を助け、法要で供養することが、どうして他人を助けることができるのでしょうか。

答：全ての衆生が造った業行は、業種が如来蔵に存在していますが、理由もなく消え失せることはありません。業種の消滅は一定の形式を通じて初めて消去され、一つの消業方法は業種が現行化し、衆生が悪報を受けて報いが尽きると業種が消滅し、以後その業による果報を受けることはありません。もう一つの消業方法は懺悔であり、懺悔後は心が清浄になり、重業は軽業に、軽業は消滅します。さらに一つの消業方法は、念仏や読経、真言唱誦、供養などにより、諸仏菩薩の加護を感得して業を消すことです。

一方、病める者は業障が現前し、怨親債主が債権を請求に来る場合があります。経文や念仏を唱えて怨親債主に回向すると、彼らは利益を得て債権を請求しなくなり、病人は回復します。もし念経・念仏・真言唱誦が衆生の消業を助けられるなら、これは供養を行う者に徳がある証です。徳ある者は仏菩薩や龍天護法の加護を感得し、それにより衆生の一部の業障を滅し、衆生の怨親債主が法益を受けて衆生を許すか離れるため、衆生の病障が一部除去されます。さらに道と徳を備えた者は、衆生の業縁を和らげ、病苦を軽減する力もあります。ここには意根の心所と意識心の心所法の運用が関わり、最も重要なのは如来蔵の具体的な操作と実施、および衆生の如来蔵相互の通じ合う作用です。その中の三能変識の和合運作の詳細は極めて複雑で、深遠な唯識種智によって初めてこれらの内容を観察することができます。