問:何故直接師の説法を聴くことは、経典を読んだり録音を聴いたりするよりも摂受力を得やすく、効果が優れているのでしょうか。師の声に合わせて定を生じ理解が生まれ、説かれた法義の理解と体得がより深く透徹し、法義においてより受用を得られるのは何故でしょうか。
答:経典を読み録音を聴く際には意識による想像思考が必要で、対応する情景を想定し、比量や非量の要素が多くなるため効果が劣り、摂受力が弱まります。直接摂受を受ける際には現量の要素が多く、双方の意根の間には交わりと感応があり、磁場効果が生じます。これは意根が最も眼前に見えるものを信じ、眼前に見える状況下において最も相応するためです。
経典を読む時、意根は眼前に見えず距離があり、意識の思考想像を通さねばならず、相応するのが遅く摂受力が弱まります。眼前に見える相手の身振り手振りと表情、直接耳にする声は全て自らの理解と感受を強化し、意根に現量の観察を増強させ、より相応しやすくなるため摂受力が強まります。故に仏が世に住まわれた時、弟子たちは皆仏から離れず、仏を離れればこの強大な摂受力を失うからであります。
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