六識の作意心所は、いつから作意し始めるのか

意根が如来蔵によって顕現された法に縁を攀じた後、重要な法と感じると、意根は作意を起こします。作意が生じると、触・受・想の三心所が現れ、その後思心所が生起します。如来蔵が意根の思心所と作意心所を了別すると、意根に主動的に協力し、意根がどの法を作意し、どの法を思量し、どの法を了別しようと決定するかに応じて、第八識はその法の上に六識を生じさせます。生じた六識は必ず意根の作意と思量の法塵の上に現れ、意根が作意しない法においては六識は生じ得ません。従って六識の了別は全て意根の作意と思心所によって引き起こされるもので、意根が思量した後、第八識が意根に協力して六識を生じさせるのです。

例えば意根が一輪の花に作意を向けると、その花に対して触・受・想が生じた後、思心所が生起します。第八識も同時に意根の思心所を了別し、後脳の勝義根にある花の内色塵の上に眼識と意識を生じさせます。眼識が生起する前に、眼識は種子位において内色塵の花へ作意を向けます。種子位とは識の種子段階にあり、識の種子が生起する前には必ず生起の方向と処所を定め、その処所に向かって生起しなければなりません。後脳勝義根の六塵は極めて多いため、どの塵に眼識や六識を生じさせるかは、意根がどの法に作意を向けるかにかかっています。意根が花に作意を向ければ、眼識の種子は花の処に輸出され、識の種子は生起前に後脳勝義根の花の内色塵上に生起する準備を整えます。この準備が即ち作意なのです。

眼識と意識が種子位において花の処所へ生起する準備が整うと、まず花の顕色処所において、種子位の眼識種子は花の顕色へ生起する準備をします。これは花の顕色へ作意を向けることに等しく、作意がなされた後、眼識種子は花の顕色上に輸出され、眼識が直ちに生起します。眼識が生起した後は、眼識の触・受・想・思の四心所が作動します。同時に後脳勝義根には花の形色・表色・無表色という法塵が存在し、意識の識種子は花の形色・表色・無表色の処に輸出される準備を整えます。意識種子が花の法塵処に輸出されると、意識は花の形色・表色という法塵へ向かって生起し、こうして意識が形成されます。続いて意識による花への触・受・想・思の四心所の作動が生じます。

眼識と意識が生起した後、二識は花に触れます。作意は既に種子位に現れており、二識が生起すると直ちに触心所の運行が始まります。最初の作意は必ず種子位で行われ、花に触れた後、受心所・想心所・思心所が生起します。この運行を経て再び作意が起こりますが、この時の作意はもはや種子位の作意ではなく、眼識と意識自体の運行中の作意となります。再び触・受・想・思を経て了別した後、最終的な決断が生起し、花を見るという事象が完結します。これが眼識と意識の生起と作動の順序です。