如何にして共時的傾向が生ずるか

一切の法の変化の根本は意根の力にあります。よくある現象として、ある人と友人関係になると、二人は意識的に相手を真似ようとしなくても、知らず知らずのうちに口調や仕草、口癖が似てきて、「あなたたちはますます似てきた」と言われることがあります。この現象は心理学では「シンクロニシティ傾向」と呼ばれます。もし嫌いな人と一緒にいても、永遠に時間が経っても似てくることはなく、これは互いに好意を持ち、認め合う二人の間にのみ現れるものです。最も顕著な現象は、家族の親子間で生活習慣や話し方、黙する様子まで似通ってくることで、容貌も含まれます。 

この理屈は、ある人が他者を受け入れる時、意根が相手を容認し、長期間接するうちに思考や言動が次第に一致してくることによります。意根が内面で相手を認め容れた時、相手の声や表情を見ていると、意根が無意識に学び取り、相手に似てくるのです。

心が変化すれば容貌も変化し、心が同じなら容貌も同じになります。仏法を学び修行するのも、絶え間なく容貌を変化させる過程です。もし容貌が誠実さ、質朴さ、落ち着き、柔和さを帯びず、以前より荘厳で親しみやすくなっていないならば、修行はまだ十分ではなく、心が変わっていない証拠です。意根が変化すれば種子が変わり、如来蔵が外在的な声や容貌を変化させるからです。もし意識だけが変化し意根が変わらなければ、如来蔵は自らの内面と外面を変化させられません。種子が変わらないからです。

変化はまず意識が相手と相応し、次に意識が意根に影響を与え、意根が変われば業が変わります。意根は作主識として一切の法に対して決定的な作用を起こし、如来蔵は作主識に従順だからです。意識と意根が一致しない場合、観察してみると、結局如来蔵はどちらに従うでしょうか？誰の考えに基づいて結果が生じるのでしょうか？もちろん意根に従い、意根の選択に合わせます。これが意根が力を持つことを示しています。