鯉が竜門を跳び越えて竜神へと生まれ変わる前に、どれほどの時を蓄え、どれほどのエネルギーと大いなる福徳を積み、どれほどの力を備えねばならないか。そうしてこそ猛然と跳躍し、一瞬にして脱皮することができるのでしょうか。
多くの者はほとんど力を蓄えず、代償も払わず、急いで跳躍します。結果として跳んだ先は竜門ではなく、竜族の一員にもなれず、元の鯉のままです。中には顔を腫らし身を傷つけ、一片の竜鱗さえ得られない者もおります。
いかなる貪欲も捨てようとせずに、聖人へと変身しようとする。これこそ現代人の最大の貪欲でございます。
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