催眠術は、相手の状態が良好な際に深く導き入れ、相手の末那識に埋蔵された根深い習気を掘り起こすものである。もし相手が従順に導きに従うならば、末那識の習気を変化させ得る。全ての現象は末那識が一切の法を操っていることを説明し得、背後には第八識(阿頼耶識)がこれに呼応し、一切の法を変化・保持している。末那識は脳を制御することで全身を統御し、これを動員する。その実行者は第八識である。六識は単なる工具に過ぎず、末那識によって利用されるのみである。
意識の現行が減じ、暫時色身を忘却し、末那識に色身の存在と阻礙を覚知させなければ、末那識は色身に超常の行為を行わせ得る。これは神通力に類似する。末那識は第八識を利用して色身を動員し一切の法を操作する潜在能力を発揮し、エネルギーを放出して一切を操り、一切を変化させ得る。これには第八識に仏国土を現出させ、無数の色身を生じさせることも含まれる。外道の神通力もまた末那識の機能を発揮した成果である。
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