原文:问。识亦以名色为缘。何故此中。但说行为缘耶。答。行为识杂染缘。能引能生后有果故。非如名色。但为所依所缘。生起缘故。
解釈:問:六識もまた名色を縁として生じるのに、なぜここでは六識が身口意行を縁として生じるとだけ説くのか。答:身口意行は六識の雑染縁であり、後有の果を引き生じさせることができるからである。名色のように、ただ依処となり所縁となって生起の縁となるのではない。
行縁識といって、身口意行が雑染であれば、六識も雑染となり、雑染の種子、および後世の雑染の果報が生じる。しかし身口意行は六識の身口意行であって、六識がなければ身口意行はない。それゆえ身口意行は六識を引き生じたのではなく、六識が造作した業種を引き生じたのであり、すなわち六識の雑染縁を引き生じたのである。なぜ身口意行は雑染なのか。意根の心行が雑染であるから、意根が引き生じた身口意行は雑染であり、六識も雑染であり、種子および果も雑染なのである。名色の雑染の果が出生した以後は、六識は雑染の名色に依止して出生する。名色は六識を出生させる増上縁であって、引生縁ではない。
原文:问。名色亦由。大种所造。及由触生。何故但说。识为缘耶。答。识能为彼。新生因故。彼既生已。或正生时。大种及触。唯能与彼。为建立因。
解釈:問:名色もまた七大種子によって造り出されたものであり、また触の因縁によって出生したものである。入胎のときには意触があり、出胎のときには六入処の触があるのに、なぜここでは名色が六識を縁として生じるとだけ説くのか。答:六識は名色が新たに出生する因となることができるからである。名色がすでに生じた後、あるいはまさに生じつつあるときには、地水火風空識の六大種子および触は、ただ名色が五蘊となるための建立因、延続因、変異因となりうるにすぎない。二種の因縁はそれぞれ名色の出生の前後に働き、その作用には差別がある。引生因縁の重要な面から説いて識縁名色と言うのであり、だから大種と触は名色の出生の縁であるとは説かないのである。
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