衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
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仏道無上誓い成す

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日常開示

2022年09月26日    月曜日     第1 回の開示 合計3687回の開示

瑜伽師地論 第三十四巻(六)

無常の性。いかにして数数尋思観察すべきか。まず内外の二事を安立す。内事とは六処等をいう。外事とは十六種あり。一に地事とは城邑聚落・舎市廛等をいう。二に園事とは薬草叢林等をいう。三に山事とは種々の山の安布差別をいう。四に水事とは江河陂湖・衆流池沼をいう。五に作業事。六に庫蔵事。七に食事。八に飲事。九に乗事。十に衣事。十一に荘厳具事。十二に舞歌楽事。十三に香鬘塗飾事。十四に資生具事。十五に諸光明事。十六に男女承奉事。これらを十六種の事と名づく。

釈:諸行無常の性を、いかにして絶え間なく尋思観察すべきか。まず五陰身の内外二事を安立す。内事とは眼耳鼻舌身意の六処等なり。外事とは衣食住用行等の十六種なり。第一は地事、城邑・部落・舎宅・交易場等を含む。第二は園事、薬草・花草樹木を植える処を含む。第三は山事、高山・丘陵等の大小様々なる山を含む。第四は水事、江河・大海・湖沼・池等の水の集まる処を含む。第五は作業事。第六は庫蔵事。第七は飲食の事。第八は飲水の事。第九は車乗の事。第十は衣を着る事。第十一は荘厳具事。第十二は歌舞音楽の事。第十三は香花塗鬘の装飾事。第十五は光明照耀の事。第十六は男女承奉の事。

これらの事は全て世俗界の無常の事なり。これらの法が無常なる所以は、全て有為造作の生住異滅の法なり。生じた後は念々に留まらず、絶えず変異し、遂には滅する。衆生は幼少より成長するまで常にこれらの無常事を行いながら、無常と覚えず。至教量理を修習した後、意識は容易にこれらの事の無常性を理解するも、意根愚鈍にして容易に受け入れ難し。故に戒定慧を修習し、禅定中の観行を以て、最終的に無常性を証得す。証得とは現見なり。現見とは法の無常性を現前に観察する事、意識の思惟理解に依らず、無常性が明晰に現前し、信服せざるを得ず。直ちに受け入れるを証得とし、かつ三昧が現れ、内心が法の無常を感知する中に安住して動揺せざるなり。

——生如法師の開示
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