原文:心は虚空界に同じく、虚空に等しき法を示す。虚空を証得する時、是も無く非も無し。
解釈:衆生の第八識は虚空の如く、形なく相なく、無為にして無作、願いなく求めなく、説くことも示すこともない。諸仏はこの一大事因縁をもって世に現れ、衆生に虚空に等しき如来蔵の心法を開示される。衆生が仏の示教を聞き、精進修行して虚空の如く広大なる心量の如来蔵を証得するに及んで、次第に悟るのである。世間の一切法は、独自に存在する体性なく、全て如来蔵が縁に依って生じ現れ顕れたもので、悉く如来蔵の功能・体性・作用の結果であることを。されば一々の法はその当体即ち空であり、当体即ち空性心たる如来蔵である。如来蔵との関係は一ならず異ならず、即ち同じ部分ありながらも異なる体性作用を有し、是か非かと二分する説は存在しない。
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