原文:隠顕は即ち本法なり、明暗二つにあらず。今、悟り了えた法を付す、取るにも非ず捨つるにも非ず。
解釈:如来蔵は衆生に対し、隠れたり現れたりする相においても、その本体の機能作用を具え、本来の法として決して消滅することはない。衆生の心中の明と暗は、如来蔵と全く別の二法ではなく、明暗や迷悟は如来蔵によって存在し、如来蔵に依りて生じ、本来如来蔵の性質そのものである。私が今伝え授ける如来蔵を悟る法とは、如来蔵の自心が世間の一切の法に対し、決して執着せず、また捨て去ることもなく、即することも離れることもなく、三界の心行を持たず、清浄無比なることを指す。
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