原文:隠れず顕れざる法を、真の実際と説く。この隠顕の法を悟れば、愚にも智にもあらず。解釈:如来蔵自体は、衆生に知らせまいと意図的に隠れることもなく、衆生を悟らせようと意図的に顕れることもない。これらの心行はなく、衆生に愚と智があるのみ。愚者は識らず、智者は明らかに見る。衆生が見ようと見まいと、識れようと識れまいと、如来蔵は真実として存在し、生滅せず、変異することなく、世間出世間において唯一の真実である。この隠れまた顕る法である如来蔵を証悟すれば、如来蔵に愚痴も智慧もないことを知る。無明なく、貪瞋痴なく、万法に迷うこともない。しかしながら三界世間の智慧もなく、一切法を知らず、一切法を分別せず、計らい・分析・思惟・推理することなく、主宰せず、ただ縁に随って法を現じながら法を得ることはない。
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