衆生无边誓願度
煩悩无尽誓願断
法門無量誓願学
仏道無上誓願成

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日常法話

2019年03月01日    金曜日     第1開示 合計1300開示

ブラックボックスの世界(二十二)

如来蔵は形も相もなく、五蘊に遍く満ち、一切の処に遍く満ち、一切の界に遍く満ち、一切の時に遍く満ち、一切の地に遍く満ち、一切の法に遍く満ち、全世界宇宙の器世間の至る所に如来蔵の痕跡があるため、如来蔵にはどこにあるともどこにないとも言えず、どこへ行くともどこへ行かないとも言えず、来ることも去ることもありません。来ることも去ることもないのに、六つの遍があるならば、衆生の如来蔵は互いに重なり合うことになるのでしょうか。彼らの間では互いに影響し合い、互いに意思疎通するのでしょうか。

それぞれの衆生の如来蔵にこれらの遍があるとはいえ、如来蔵と如来蔵は互いに重なり合うことはありません。なぜなら、どちらも形も相もないからです。しかし如来蔵同士は互いに意思疎通します。それは同じ種類の識心であるがゆえに、彼らは確かに互いに作用し合い、互いに意思疎通できるのです。縁に遇う時には、相手の心体に蓄えられた種子を了知し、そうすれば相手が執持する五陰身をも了知することになります。如来蔵が相手の如来蔵の中の種子を了知するということは、相手の如来蔵が現出させたあの衆生の全ての五陰の状況を了知することを意味し、生々世世のことも全て知ることになります。したがって如来蔵と如来蔵の間には秘密は存在しません。

私たちの如来蔵は、相手の如来蔵に縁すれば、相手の如来蔵の中の一切を了知することができ、相手の如来蔵の中の種子も私たちの如来蔵は了別できます。私たちの如来蔵の中の種子も、相手の如来蔵は了知できます。したがって縁のある衆生の如来蔵同士は、互いの業種を了別し、それぞれが執持する五陰に警覚を促します。そうすると五陰同士には感応が生じ、善縁があれば融和して穏やかになり、二人の衆生の五陰は非常に和やかで楽しいと感じます。もし悪縁があるならば、如来蔵は互いに悪縁の種子を知っているため、執持する五陰に警覚を促し、二人の五陰衆生の関係は気まずいものとなります。もしそれぞれの如来蔵が悪縁の種子を出力すれば、二人の衆生の五陰は一緒にいても調和せず、背反や逆らいが生じることになります。

——生如法師の開示
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