衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2019年03月22日    金曜日     第1 回の開示 合計1354回の開示

金剛経唯識深義(二十一)

仏はこの七つの妄心を降伏すべきであると説かれました。では、如何にして降伏させるのでしょうか。世尊は次のように説かれました。「一切の衆生の類、即ち卵生、胎生、湿生、化生、有色、無色、有想、無想、非有想非無想のすべての衆生を、我は皆な余すところなく涅槃に導きて滅度せしめん。かくの如く無量無数無辺の衆生を滅度せしめども、実には何らの衆生も滅度を得るものなし」。三界の衆生は四生九有二十五種に分かれます。卵生とは有情の衆生が母胎に住まず、父母を由とせず、意根が阿頼耶識を帯びて直接卵殻に入り、外縁の温度等の条件が具足して胚胎が生長し、殻を破って出るものを指します。鶏・鴨・蛇・鳥などがこれに当たります。胎生とは衆生が中有において意根が阿頼耶識を帯びて母胎に投じ、六根が生長成熟して母胎を出るものを指します。

胎生には全ての人類、大部分の畜生、一部の鬼類、一部の阿修羅が含まれます。湿生とは一定の温度湿度条件(水辺・海辺の湿った土壌や空気中など)において生まれる福徳のない衆生を指し、各種昆虫や細菌、一部の阿修羅などがこれに当たります。化生とは変化によって生じるものを指し、各層天界の天人、他国土の衆生、鬼神類などの非人類衆生、地獄衆生、一部の阿修羅類及び少数の畜生類、神通力を有する菩薩羅漢などが含まれます。有色衆生とは色身を有する欲界・色界の衆生を指します。色身は色陰とも呼ばれ、投胎から受精卵を経て出生し最後に滅するまでの形体をいいます。阿頼耶識と前七識が色身に住持するが故に、色身は様々な身口意行の行為造作を生じます。これを色陰と呼び、そうでなければ死屍や無情物(植物類・鉱物類など)となります。

——生如法師の開示
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