衆生はどのような妄りの想いによって、生死に沈淪するのでしょうか。意根の妄想によって生死に沈淪するのです。生死の沈淪を助長するものは何でしょうか。意根が用いる六識がその働きを助け、六識はさらに意根の妄想と無明を増長させます。こうして生死の輪廻から脱する機会が失われるのです。先に覚醒する存在が必要ですが、いったい誰が先に覚るのでしょうか。意識には先天的な執着がなく、無明もそれほど深く根付いておらず、分析的思考能力に優れ、敏捷で柔軟な思想を持ち、新しい物事を受け入れやすい特性があります。賭博という事柄も新しい現象として、まず意識が受け入れ、次第に意根を染めます。一旦意根が賭博に慣れ親しむと、それを断ち切るのは極めて困難になります。世の悪事はすべてこのような道理に従うのです。
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