衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2019年04月07日    日曜日     第1 回の開示 合計1396回の開示

金剛経唯識深義(六十八)

金剛経を受持し証悟を得た後、智慧が次第に増大し、人々に仏法を説き示す能力を備え、他者をも悟りへと導くことが可能となります。法施そのものの福徳は極めて大きく、衆生が利益を受けるに従い、その功徳はさらに広大となります。仏道を成就する三阿僧祇劫の間に、衆生の生老病死の苦しみを度脱し、無量の衆生と縁を結ぶことにより、未来において数多の弟子が従学し、自らの仏国土を建立する基盤となります。一つの国土を成り立たせるには、あらゆる階層の弟子の存在が必須であり、弟子なきところに国土の建立も、ましてや仏道の成就もあり得ません。弟子たちを導いて修行させ、彼らが成就する時、自らの修行は次の段階へ進み、より高位の果位を得るのです。故に金剛経を受持読誦し、金剛心を証悟すること、この福徳は量り知れぬほど広大であります。

金剛心はまた無為の心であり、三界の法に対する心の働きがなく、作為を離れたものです。正に作為なきが故に、一切を成し遂げ、全ての法を成就するのです。無為の心に蔵する福徳は極めて大きく、永遠に消滅することなく、誰も破壊できず、奪い去ることも叶いません。この無為の福徳の殊勝さは言葉では言い表せず、七宝を施す有為の福徳をはるかに超越し、比類なく、言葉では計り知れないものであります。

——生如法師の開示
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