衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2019年04月20日    土曜日     第2 回の開示 合計1447回の開示

五つの遍行心所法は常に八識と共に運行している

五つの遍行心所法は、心念が生起する際に運行するのみならず、刹那毎に八識と共に運行し、八識に随伴して、須臾も離れることがありません。八識が現れる限り、五遍行心所法は相伴って運行します。弥勒菩薩の『瑜伽師地論』第一巻に説かれるように、五遍行心所法は心王の助伴であり、心王が運行するには必ず五遍行心所法を助伴としなければならず、五遍行心所法がなければ心王は運行できません。

例えば識の種子が生じる前には、生じる方位が必要であり、それが何処に生じるかを確定しなければなりません。例えば眼が花の色を見る場合、意根がその処所を確定した後、識の種子は勝義根における花の色塵の処へ向かって生じます。あるいはある音声の処所へ向かい、勝義根の声塵が現れる処に生じ、または他の意根が了別しようとする処所に生じます。故に識の種子が生じる前には作意があり、作意とは生じる方向と位置を有するもので、識の種子が生じる前に作意心所法が運行を開始します。心所法と心王の運行の行相は完全に融合し、行相は完全に一致すべきもので、表面上は心所の運行行相が現れ、また心王の識種子流注の運行行相が隠されています。二者は一致しているものの、それぞれに独自の運行行相を有しています。

さらに五遍行心所法の最後である思心所は、その最終的な機能作用として造作を行い、思心所の造作が完了すれば、即ち心王の造作が完了したことを意味し、識心は滅去するか処所を転移します。すると心所法も消失します。この原理から言えば、心王と心所の運行行相は一致しており、それらの運行は互いに絡み合い、行相は心所法の運行行相に現れ、識種子流注の運行行相が隠されています。これらは分離することができないものです。

——生如法師の開示
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