衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2019年05月02日    木曜日     第1 回の開示 合計1481回の開示

金剛経唯識深義(一三五)

心法は七識心と七識の心所法を含みます。総括的に言えば、衆生の六根・六塵・六識からなる十八界法、十二処法、五陰法を指します。これらの法は全て一真法界如来蔵の中に存在し、生滅し、変化し、作用を起こします。これらは全て真如の如来蔵より出生し、顕現し、保持されるものです。如来蔵より出生し顕現したものであるが故に、これらは生滅を有する法であり、不自在・不自主の法であり、自らを主宰することのできない法であり、無我性の法です。我性を有する法は生滅変異せず、自らを主宰し、独立して存在し、他縁を必要とせず永遠に存続し、一切の功徳利用を円満に具足しています。

無我の法はこれらの性質を具えず、自ら独立して存在できず、外縁に依存しなければ存在・作用できず、如来蔵が不断に種子を輸送してその存在と運行を維持しなければ滅します。故に三界世間の一切の法は生滅変異する無我のものです。出世間の如来蔵法は一部に我性を有し、自ら独立して存在し、外縁を必要とせず、生滅せず、自在・自主です。しかし内部に七識の染汚業種を蔵し、これらの業種は生滅変異し、如来蔵に変化を生じさせ、その功徳利用に影響を及ぼします。

この段階の如来蔵の種子は七識の染汚を受けるため、種子が染汚され得る以上、如来蔵全体は不変異ではなく、完全な我性を有しません。また如来蔵自体にも識種子の流注があり、これらの識種子は刹那に生滅変異し、如来蔵の存在と運行を維持します。故に如来蔵も完全な我性ではなく、依然として無我性です。

仏地の法身無垢識のみが完全な我性を具えます。この時、七識の業種の生滅変異は終結し、無垢識は染汚を受けず、変異せず、生滅の種子を有しません。自心の識種子流注も停止し、刹那生滅の現象は存在しません。故に仏地の無垢識は完全徹底した我性であり、完全なる我そのもので、功徳利用は完全に発揮され、七識染汚業種の障礙と制限を受けず、心所法は五つから二十一に増え、完全徹底した究竟の我性となります。

菩薩は一切法無我を証得し、一切法の中に我無きことを忍可し、甚深なる無生法忍の智慧を獲得します。その功徳受用は極めて多く大きく深く、算数譬喻の及ぶところではありません。菩薩はこの甚深なる唯識種智を以て漸く仏地に入り、福慧円満具足し、三界世間の尊ぶところとなり、人天大衆の師となり、十種の名号の功徳利益を具足します。十方世界に諸国土を建立し、成仏を示現し、無量の衆生を広く度することができます。故に菩薩の証得する一切法無我と無生法忍智の功徳受用は、菩薩が七宝を布施する功徳福徳を遥かに超越し、その差異は比類なく、言説を絶するものです。

——生如法師の開示
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