衆生无边誓願度
煩悩无尽誓願断
法門無量誓願学
仏道無上誓願成

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日常法話

2019年05月10日    金曜日     第2開示 合計1511開示

父子合集経選講(六)

原文:もし各々に有るとすれば、則ち汝阿難には、二つの身が有るべきである。もし頭と手が一つの触から生じたならば、則ち手と頭とは一つの体であるべきである。もし一つの体であるならば、触は成り立たない。もし二つの体であるならば、触は誰に在るのか。能に在るものは所ではなく、所に在るものは能ではない。虚空が汝と触を成すべきではない。故に知るべし、覚触と身とは、共に処所無し。即ち身と触とは、二つ共に虚妄である。本来、因縁によるものではなく、自然性でもない。

釈:何故に地界は堅硬性を有すると言うのか。大王よ、この堅硬性もまた相似た仮の安立の名言に過ぎず、真実に堅硬で永遠に壊滅しないものではない。この色身は畢竟として崩れ爛れ散り滅し、最後には郊野や墳墓に捨てられ、四大は散滅して影も形もなくなるからである。色身の中の堅硬性はどこから来たのか。来る所もなく、また去る所もない。色身の東西南北・四維上下から来るのではなく、また四維上下へ去るのでもない。この色身内の地界はこのように、来る所もなく去る所もない。(これは小乗の説き方であり、世尊は阿頼耶識や如来蔵が四大種子を輸出して色身を形成し、最後に色身中の四大種子が再び阿頼耶識如来蔵の中に戻るとは明説されていない。)

この羯邏藍(受精卵)中の地性はどこから来たのか。来る所なき所から来て、消滅した後も帰る所はない。色身が死亡し、地性が消滅した時、地性はどこへ行くのか。行く所はなく、このように地性は空であり、幻化したものであり、真実ではない。故に身体の堅硬性は真実ではない。堅硬性は羯邏藍の時から既に存在し、その後色身の毛髪・歯・皮膚・筋肉・筋骨へと変わる。死亡後、地性が消散すると、毛髪・歯・皮膚・筋肉・筋骨は全て滅し、堅硬性も行く所はなく、虚空へも行かない。来る時は来る所なく、そのように来たのである。

しかし実際には全て如来蔵から輸出されたものであり、仏はまだこの点を説かれていない。内地界はこのようにして来るのである。男女の和合により、意根が受精卵に投胎し、羯邏藍が出生すると地界が生じる。地界はこのように生滅虚妄であるから、我々は地界に執着すべきではなく、毛髪・歯・皮膚・筋肉・筋骨や色身を我と見做し、真実不滅のものと見做してはならない。

——生如法師の開示
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