このような事例は数多く存在します。仏法を学ぶ因縁が熟した人々は、まだ仏道に入る前に、観音菩薩やその他の大菩薩、あるいは仏様が夢を通じて加持を授け、速やかに仏法を信じ学ぶよう導かれることがあります。仏法を学び始めた後も、仏菩薩は夢の中で加持を垂れられます。重病で入院している者があれば、観音菩薩がその頭頂に甘露水を注がれ、翌日には病が癒えることも珍しくありません。こうした事柄は決して奇異なことではなく、その中には縁というものが関わっているのです。
仏菩薩が現前して加持を授けられることを感得するのは、前世における仏法修行の善根福徳と縁によるもので、その人物が必ずしも高度な修行を積んでいるわけではなく、あるいは仏道に入ったばかりの初心者であっても、ただ仏を信じるだけであってもよいのです。菩薩が衆生を救済される際には様々な形と方法を用いられ、善根福徳の厚い者だけを救うのではなく、初心者をも導き、彼らが仏菩薩に対する信心を起こすようにされるのです。
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