原文:大王よ。かの王宮城は高く広く厳かにして美しく、宝多羅樹が列をなして植えられ、宝網が周囲を覆い、宝鈴が調和して鳴り、妙なる音響を発す。五種の楽器の音声の如し。時に彼の人民は王の徳化に頼り、富楽自在に安穏として住せり。
釈:仏は説きたまう、大王よ、無辺称王の宮城は高く広く厳麗にして、宝多羅樹が列を成して植えられ、宝網が宮城を覆い、宝鈴が調和して微妙なる音声を奏でることは、五種の楽器の合奏の如し。当時の人々は無辺称王の福徳化育に依り、富楽自在なる安穏の生活を送りき。
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