原文:仏は賢護に告げた。知るべきである、これらはすべて業の力であると。業は形なく、ただ智が運ぶのみである。かくの如く、身の機関は識の力をもって諸々の事業を作す。仙通、乾闼婆、龍、神、人、天、阿修羅ら、種々の趣の業は、ことごとくこれに依る。識は身を生ずることができ、工作の機関の如し。
釈:仏は賢護に告げた、木人形の仕掛けは、すべて一種の業の力が操作して作り出したものであり、このような造作の力は形も相もないが、ただ智慧の形をもって木人形を運転させ、木人形の事業を成就させたのであると。衆生の色身も木人形と同じく、身体の仕掛けの運転は、木人形の仕掛けが運転する原理と同じく、一種の智慧の力が仕掛けを運転させ、種々の事業を行わせているのである。色身の仕掛けの運転は阿頼耶識の力によって、色身に一切の事業を行わせている。この一切の事業とは五蘊の事業であり、すべての身・口・意の行いを含む。業とは業行を代表し、世間法における創業や事業を指すのではない。凡そ五蘊の運作を事業と呼ぶのである。
神通を持つ仙人、乾闼婆、龍、神、人、天、阿修羅など、種々の六道衆生のなす事業は、すべて阿頼耶識に依って存在する。阿頼耶識は色身を生み出すことができ、あたかも作業を行う仕掛けの如く、この作業とは運転を指し、ロボットや洗濯機の仕事のように、ボタン一つで動き出すのである。
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