このように私は聞いた。ある時、仏は舎衛国の祇樹給孤独園に住しておられた。その時、世尊は諸比丘に告げられた。比丘が行じ、形作る相において欲と悪しき不善の法を離れ、覚有り観有り、離生の喜楽を以て初禅を具足して住するならば、彼はかかる行い、かかる形、かかる相を憶念することなく、色受想行識の法に対し、病のごとく、癰のごとく、刺のごとく、殺のごとく、無常・苦・空・非我と観じ、その法に厭離し、畏怖し、防護する心を生ず。厭離畏怖防護した後、甘露の門を以て自らを利し、かくの如く寂静で勝妙なるもの、すなわち捨離と余愛の尽きたる無欲、滅尽涅槃を証するのである。
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