一刹那の間に八万一千の識の種子が生滅し、一指弾の間に九十の刹那があります。一指弾は最大でも一秒ほどの時間です。意根が法塵に触れた後、意識を再び生じさせ、法塵に接触し法塵を了別するのに要する時間は、0.01秒もかかることはなく、半刹那の時間さえも許されません。このような短い時間は、おそらく計測器では測定できず、非常に深い禅定の中でのみ、極めて微細な意識によって感知することができます。八地菩薩に至るまでは感知する方法がありません。よって、極めて多くの事実の真実は、深甚な禅定なくしては証得できず、禅定を修することなく仏法を証得しようとするのは不可能です。禅定なきものは推論や推測、憶測に頼るのみで、分析によって得られたものに功徳や受用はなく、疑いを断つことはできません。
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